子どもを連れての海外赴任が決まったら、真っ先に気になるのがお子さんの学校選びですよね。
我が家の場合、長女と次女は海外のインターナショナルスクールに通い、シンガポールに移ったタイミングで日本人学校へと進みました。三女は日系の幼稚園のインター部からインターを経ずに日本人学校へと進みました。
「インターと日本人学校、どっちがいいか」という判断のポイントについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

この記事では、「インターを選んだ後、家庭でどう日本語をキープしてきたか」という実践部分に絞ってお伝えします。
我が家がインターを選んだ理由
我が家は夫婦ともに日本人で、英語がネイティブというわけではありません。渡航当時は言葉の壁にかなり苦労したくちです。
そのため最初はインターに入れるつもりはなく、現地の日系幼稚園を見学することからスタートしました。もともと英語が好きだった長女が「ここに行きたい」と言い出したのをきっかけに、日系幼稚園のインターナショナルセクションに決めたのが、すべての始まりでした。
小学校に上がるタイミングで、最大の悩みがやってきます。「やっぱり日本人学校の方が安心なのか、それともこの機会にインターに挑戦するべきか」という問題です。
ちょんぷー費用面や帰国後のこと、日本語の維持を考えると、最初は日本人学校に決めようと思っていたんです。
当時、インターに対して抱いていた懸念点は、莫大な学費、帰国後の学力ギャップ、日本語・漢字力の低下という3点でした。なお、会社の学費補助規定は企業によって本当に様々なので、赴任が決まったらまず「海外赴任規程」を確認しておくことをおすすめします。
一度は日本人学校への入学に傾き、学校見学にも足を運びましたが、並行して見ていたインターの中に、娘が「どうしてもここに行きたい」と熱望する学校が見つかりました。夫と話し合い、会社とも交渉し、最終的に「リスクを受け入れた上でインターに挑戦しよう」と覚悟を決めました。
決め手となったのは、本人の強い意志、多様なバックグラウンドの友人との出会い、海外に暮らす今しかできない経験であること、そして日本語のフォローは親である自分が家で見るという覚悟でした。
実際に通わせて数年が経ち、英語力はもちろん、自分から主体的にチャレンジする環境を手に入れられたことは、選んで正解だったと感じています。学校生活の具体的な様子は、こちらの記事でも紹介しています。

日本語が抜けていく、というリアルな悩み
インターに通わせる中で、もっとも頭を悩ませたのが日本語力の維持です。
学校では日本語を一切使わないため、家での漢字や読み書きのフォローが必須になります。サボってしまうと、一瞬で実年齢の日本語力から離れていきます。思考のベースが英語になり、日本語の文章の間に英語の単語が混ざる話し方になりがちで、漢字を書くこと自体に拒絶反応を示すようになることもあります。
正直、途中で「やっぱり日本語の学力を担保するために日本人学校に変えようか」という話が出たこともあります。週1回の家庭教師に加え、反抗期を迎えた子どもに親が日本の勉強を教えるのは、想像以上にエネルギーが必要です。
裏を返せば、「年間の休みが多いからこそ、その期間を日本の総復習や漢字の集中学習に充てられる」という見方もできます。1日1〜2時間でも、毎日のルーティンとして定着させられるかが鍵になります。
実際、海外のインターコミュニティを見ていると、小学校高学年になるタイミングで、帰国後の受験を見据えて日本人学校へ転校したり、母子で先行帰国したりするご家庭が増えるのが現状です。転校のタイミングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

家庭で実践している、日本語キープと学力フォローの工夫
インターに通わせながら、日本語の学力を日本の同世代の「平均より少し上」のレベルでキープするために、我が家で実践している工夫です。
活字から漫画まで、日本の本を大量に与える
日本語の語彙力や読解力を落とさないため、ジャンルを問わず日本の本を大量に用意しています。活字の小説や絵本はもちろん、漫画や少女誌、最新の日本のトレンドが分かる雑誌まで、本人が興味を持ったものは何でもOKとしています。文字に触れる絶対量を増やすことで、自然な日本語のニュアンスを保てています。
平日のスケジュールを「日本の勉強時間」のために空ける
現地での習い事を詰め込みすぎず、平日の夕方は家で過ごす時間をしっかり確保しています。日本の通信教育タブレットやドリルを使い、時間を決めてコツコツ進めています。重要なのは、やらせっぱなしにせず、必ず親がチェックして褒めること。疲れている日は無理せず休むという「ゆるさ」と、睡眠時間を削らないことを最優先にしています。
日本の学習の「ゴール」を明確にする
将来「日本の難関私立中学を受験させたい」と考えている場合、海外インターとの両立はかなり険しい道になります。我が家は「帰国後は地元の公立校や、英語枠・帰国子女枠を活かせる進路で、本人が行きたい道を自分で選べればいい」と割り切りました。学校によって「日本人が多く日本語の授業もあるインター」から「日本語ゼロの完全現地密着型」までカラーが全く異なるため、目指すゴールに合わせた学校選びが必要です。
通信講座を利用する
スマイルゼミやチャレンジタッチなどの通信講座を利用し、日本の同級生と同じ教科書の進み具合で勉強を進めることに役立ちました。

まとめ
日本人学校には、日本の高い教育水準を維持しながら現地ならではの言語や異文化を学べる安心感があります。一方でインターには、日本では得られない国際感覚と、個性を伸ばしてくれる魅力があります。
どちらが正解ということはありません。大切なのは、親が帰国後のロードマップをある程度描きつつ、子どもの笑顔と自己肯定感を守れる環境を選んであげることです。
我が家も日々、壁にぶつかりながら試行錯誤の連続ですが、娘たちの伸びやかな姿を見て、この選択でよかったと実感しています。みなさんの海外での学校選びが、素晴らしい一歩になるよう応援しています。

