海外のインターナショナルスクールや現地校に通う子どもたちにとって、長期休みの楽しみといえば日本への一時帰国。そのタイミングを利用して、日本の公立小学校へ「体験入学(一時入学)」をさせるご家庭も多いのではないでしょうか。
今回は、我が家が実際に体験して分かった手続きの流れや費用、そしてインター生親子が日本の小学校でリアルに衝撃を受けたポイントに加え、絶対に忘れてはいけない大切なマインドセットについて詳しくご紹介します。
小学校の体験入学とは?期間や費用の基本

受け入れ期間の目安
体験入学とは、海外の学校のホリデー期間を利用して、日本の学校に一時的に籍を置いて通わせてもらう制度のこと。一般的にはインターの夏休みにあたる6月〜7月頃、期間は2週間〜3週間程度で受け入れてもらえるケースが大半です。
手続きの方法と流れ
基本的には、実家がある学区の公立小学校、または地域の教育委員会に事前に問い合わせを行います。海外から一時帰国する日程が決まったら、まずは早めに電話やメールで相談してみるのがスムーズ。学校側と希望日程をすり合わせ、受け入れの許可が下りれば準備スタートです。
驚きの「かかった費用」
公立小学校の場合、なんと授業料は無料。基本的にかかるのは毎日の給食費(1日270円程度)と、ドリルなどの実費のみです。日本の質の高い教育環境をこの費用感で体験させてもらえるのは、本当にありがたいシステムですね。
インター生が日本の小学校で驚いたこと7選

スクールバス送迎やカフェテリアでのランチが当たり前のインター生。日本の伝統的な小学校スタイルは、子どもにとって新鮮な驚き(カルチャーショック)の連続だったようです。
1. 自分の足で歩く「登校班」
近所の子どもたちと集合場所に集まり、自分たちの足で歩いて学校へ。地域の方々がボランティアで辻々に立って見守ってくれる安心感。一言も話さず黙々と歩く姿など、すべてが新鮮な体験。
2. 全員で協力する「給食当番」
インターのカフェテリア形式とは異なり、白い割烹着を着てクラス全員分の配膳を行う給食当番。何より「日本の給食が美味しすぎる!」というのが、子どもの中に一番強く残った嬉しい衝撃でした。
3. 黒板とノート中心の授業
普段は1人1台のパソコンやタブレット、大きなタッチスクリーンで授業を受けるデジタルな環境。それに対して、日本の黒板を使った授業や「黒板消し係」の存在が新鮮に映った様子。筆算のマス目の使い方など、丁寧なノートの取り方のルールにも驚いていました。
4. 毎日自分でやる「教室の掃除」
多くの海外インターでは清掃スタッフ(メイドさん)が掃除をしてくれますが、日本では自分たちの教室は自分たちできれいにします。雑巾がけのルールなどを優しく教えてもらいながら、良い社会勉強になりました。
5. 毎日重い教科書を持ち運ぶ
教科書やノートを学校のロッカーに置きっぱなしにできるインターとは違い、毎日ランドセルにその日の教材を詰めて持ち帰る日本スタイル。ずっしりとした荷物を背負って歩くのも、インター生にとっては一大イベントです。
6. エアコンの温度規定と「絞れる汗」
冷房がガンガンに効いていて上着が手放せない海外の教室に比べ、日本の学校は室温設定が控えめ。毎日びっくりするほどの汗をかき、持参した水筒を空っぽにして帰ってくる健康的な毎日に感動。
7. 毎日きちんと出る宿題
音読カード、漢字ドリル、計算ドリルなど、毎日コツコツ取り組む宿題の習慣。日本のやり方に触れながら、毎日机に向かう良いきっかけになりました。
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小学校の体験入学で親(ママ)が驚いた日本の学校のリアル

子どもだけでなく、付き添う親の目線からも「今の日本の小学校ってこうなんだ!」と目から鱗だったポイントがあります。
連絡網の廃止
今の日本の小学校は、個人情報保護の観点から昔ながらの紙の連絡網がほぼ廃止されていることに驚き。インターでは保護者同士のチャットグループが盛んですが、日本の学校では先生からクラスメイトの名前リストをいただき、まずは名前を覚えるところからスタートしました。
豊かな「情緒教育」と充実のカリキュラム
国語の時間数が多く、日本語のシャワーをたっぷり浴びられる環境。教科書だけでなく、詩を書いたり、アサガオやメダカといった生き物の観察日記をつけたり。四季を感じる情緒教育や、地域に根ざした学びは、海外にいるとどうしても抜け落ちがちな部分。その場でしか学べない日本の教育の深さを実感しました。
思ったよりも「融通が利く」柔軟さ
日本の学校はルールがガチガチで大変かも……と身構えていましたが、実際はとても柔軟。「ないものは手持ちのもので大丈夫ですよ」と言っていただけました。ランドセルは持っていたので使いましたが、普通のリュックでも問題なさそうな雰囲気で一安心。
重要!体験入学で絶対に心がけたい注意点
体験入学は「権利」ではない!学校に「義務」もない
海外在住者の間で定番となっている体験入学ですが、最新の状況を踏まえて親が絶対に忘れてはならないのが、「体験入学をさせてもらうのは当然の権利ではない」ということです。また、「日本の学校側にも体験入学生を受け入れる義務はない」というのも事実。
日本の義務教育の対象は、原則として日本国内に住民票がある子どもたちです。海外在住児の体験入学は、あくまで「学校側や地域のご厚意」によって、教育活動に支障のない範囲で特別に認めてもらっているに過ぎません。
特に夏休みの時期(6〜7月)は、1学期のまとめや成績処理、夏休みの準備などで現場の先生方がもっとも多忙を極めるタイミング。近年は防犯面や管理の煩雑さ、人手不足などから受け入れを制限・休止する自治体や学校も増えています。「受け入れてもらえたらラッキー」という謙虚な気持ちを持ち、過大な要求や特別な配慮を期待するのは絶対に避けましょう。
受け入れクラスへの感謝を忘れずに
右も左もわからない子どもに対し、クラスのお友達や担任の先生が本当に親切に接してくれました。最終日にはお別れ会を開いてくれ、みんなからの手紙をプレゼントしてもらい感動。我が家からも、先生に事前に確認したうえで、ちょっとした現地のプチ文房具とメッセージカード、クラス宛てのイラストをお渡しして、親子で精いっぱいの感謝を伝えました。
まとめ:感謝の気持ちを持って、本帰国への一歩に!
最初は日本の学校に馴染めるかドキドキしていた娘でしたが、終わってみれば「日本の学校、めちゃくちゃ楽しかった!」と大満足。体験入学生を受け入れるクラスはベテランの先生が担当してくださるケースも多く、きめ細やかにフォローしていただけたのも幸運でした。
体験入学を通して日本の教育へのポジティブなイメージがついたことは、我が家にとって大きな収穫。将来的に日本へ本帰国する可能性があるご家庭こそ、学校への感謝のリスペクトを常に忘れず、ぜひ一時帰国中の体験入学にチャレンジしてみてくださいね。子どもの視野が一気に広がり、一回り成長した姿が見られますよ。


