海外からの高校受験。いざ準備を始めると、勉強以外にやることの多さに驚きます。
出願資格の確認、学校や会社に頼む書類、秋に集中する試験日程、入学金の締切。どれも「知っていれば慌てずにすんだ」ことばかりです。
ちょんぷーわが家も海外から高校受験を経験しました。
勉強より先に、書類とスケジュールでバタバタしたのが正直なところです。
この記事では、帰国生の高校受験で気をつけたいことを9つにまとめます。必要書類の早見表もあるので、出願準備のチェックに使ってください。
帰国生の高校受験は「準備の量」が一般入試と違う
国内の高校受験なら、書類の多くは在籍している中学校がまとめて用意してくれます。一方、帰国生入試は、出願資格の証明から書類の取り寄せまで、家庭が自分で動く場面がとても多い受験です。
しかも学校ごとにルールがばらばら。同じ「帰国生入試」でも、条件・書類・締切が少しずつ違います。
帰国する学年ごとの全体の流れは、こちらの記事にまとめています。

帰国生の高校受験で気をつけたいこと9選
1. 出願資格は学校ごとにまったく違う
「海外に住んでいるから帰国生枠で受けられる」とは限りません。出願資格は学校ごとに細かく決まっています。
- 海外に住んでいた期間(1年以上、1年半以上、2年以上など)
- 帰国してからの期間(帰国後1年以内、3年以内など)
- 保護者の海外勤務に伴う滞在かどうか
- 在籍していた学校の種類(日本人学校、現地校、インター)
たとえば都立高校の帰国生入試は、海外在住期間によって提出する成績の年数まで変わります。気になる学校は、早めに最新の募集要項で条件を確かめておきましょう。
2. 出願前の「資格認定」は締切が早い
学校によっては、出願の前に「帰国生として受験できるか」の審査を受ける必要があります。ここが見落としやすいポイントです。
- 早稲田大学本庄高等学院:2027年度入試は2026年10月26日〜11月13日に申請(必着)、結果は12月下旬
- 都立高校:出願前の資格確認が必須。確認がないと出願できない
試験は冬でも、資格認定の締切は秋。「試験日だけ見ていたら間に合わなかった」ということが起こりやすいので、要項の申請期間には必ず印をつけておきたいところです。
3. 書類は「頼んで作ってもらう」ものが多い
帰国生入試の書類は、家庭だけでは用意できないものがほとんどです。学校や会社に依頼してから手元に届くまで、思った以上に時間がかかります。
- 海外在留証明書:保護者の勤務先(本社の人事部など)に作成を依頼
- 成績証明書・通知表:在籍校に依頼。全学年・全学期分を求める学校もある
- 調査書:学校指定の用紙に、在籍校の先生が記入
特にインターや現地校は、夏休みや学期の切れ目に事務がお休みになることも。会社の人事部も日本の本社が窓口になる場合があり、やり取りに時差が入ります。依頼は「必要になる2か月前」くらいの気持ちで動くと安心です。
4. 海外入試は秋に集中、出願は夏の終わりから
シンガポールやバンコクなど海外会場で受けられる入試は、10月〜11月に集中します。2027年度入試の例を見ると、試験日は次のとおりです。
- 土浦日本大学高校(海外学力選抜):10月31日
- 栄東高校(シンガポール):11月1日
- 佼成学園高校(シンガポール・ニューヨーク):11月14日
- 青稜高校(バンコク・シンガポールなど):11月15日
出願は9月〜10月に始まる学校が多く、試験日も近い日に重なりがち。「ひとつ結果が出てから次を考える」は難しいので、夏のうちに受ける学校をほぼ決めておくのがおすすめです。
ちょんぷーわが家は9月に受験モードへ切り替えて、10月下旬には入試スタート。11月・12月が本番でした。思っていた以上に早いです!
5. 併願校は「受け方」で広く調べる
塾からは「最低5校は受けて」とよく言われます。わが家はそこまで受けませんでしたが、併願校えらびが合否を左右するのは本当だと感じました。
海外からの受験で怖いのは、受ける学校をしぼりすぎて「進学先がどこにもない」状態になりうることです。
海外家庭の併願は、偏差値だけでなく「どう受けるか」で分けて調べると選択肢が広がります。
- 海外会場で受ける入試
- 自宅からのオンライン入試
- 一時帰国して受ける帰国生入試
- 本帰国後の一般入試・公立高校入試
海外会場やオンラインで受けられる学校、寮のある学校は、学校別にnoteで詳しくまとめています。

6. 入学手続きの締切とお金は一覧にする
意外と大変なのが、合格後の入学手続きです。締切は学校ごとに違い、早い学校に合格すると、ほかの結果が出る前に入学金を払うかどうか決めることになります。
一方で、佼成学園高校の海外入試のように「公立高校の合格発表の翌日」まで手続きを待ってくれる学校もあります。受ける学校の次の項目は、表にまとめておくと迷いません。
- 出願期間と資格認定の締切
- 試験日と合格発表日
- 入学手続きの締切と入学金の額
- 延納(支払いを待ってもらえる制度)の有無
- 入学金を振り込む期限
実は意外と多いのが、入学金の振り込みや手続きを忘れて、せっかくの合格がむだになってしまうパターン。受験が続く時期は親も慌ただしいので、締切はカレンダーに入れて、家族で共有しておくと安心です。
7. 英語だけでは受からない
帰国生入試というと英語勝負のイメージがありますが、国語・数学を課す学校はたくさんあります。日本語の作文や面接がある学校も多く、たとえば佼成学園高校の海外入試は数学・英語に加えて、日本語で約120字の作文です。
英語が得意な子ほど、日本語で書く力と数学を止めないことが大切です。英語資格で加点や優遇がある学校もあるので、英検などは早めに取っておくと安心です。

8. 公立高校の帰国生枠は住所の条件に注意
公立高校にも帰国生向けの枠がありますが、住所の条件があります。都立高校の場合、保護者とともに都内に住んでいるか、入学日までに住むことが確実であることが条件です。
つまり、公立を考えるなら「帰国後どこに住むか」を受験と同時に決める必要があります。帰国生枠のある学校の数も限られるので、家探しとセットで早めに調べておきましょう。
帰国のタイミングが受験にどう影響するかは、こちらで詳しく書いています。

9. 冬の受験期間をどこで過ごすか決めておく
帰国生の高校受験は、秋の海外入試だけでは終わりません。12月〜2月に日本で受ける帰国生入試や一般入試まで、受験が続く子もいます。
まわりの友だちの進学先が少しずつ決まっていく中で、家族で話し合っておきたいのが次のことです。
- 受験期間を海外で過ごすか、日本に帰って受けるか
- 日本に帰るなら、いつから帰るか
- 現地に通える塾があるなら、直前まで海外に残るのも選択肢
- 一時帰国中の航空券と滞在先
長く日本に帰る場合は、在籍校での欠席の扱いを必ず確認しておきましょう。学校によっては「受験の前後数日は欠席にしない」などの決まりがあります。卒業や成績にも関わるので、早めに学校へ相談しておくと安心です。
帰国生入試の必要書類の早見表
よく求められる書類と、頼む先をまとめました。名前や書式は学校によって違うので、必ず受験校の要項とあわせて確認してください。
| 書類 | 頼む先 | 注意点 |
|---|---|---|
| 海外在留証明書 | 保護者の勤務先(本社の人事部など) | 学校指定の書式がある場合も。出せないときは在外公館(大使館・総領事館)の在留証明書で代わりにできる学校もある |
| 成績証明書・通知表(現地校・インター) | 在籍校の事務 | 全学年・全学期分を求める学校も。学校のサインや校印が必要 |
| 調査書(日本人学校・日本の中学) | 在籍校の先生 | 受験校が指定する用紙に記入してもらう |
| 英語資格の証明 | 家庭で用意 | 合格証のコピーなど。加点に使える学校もある |
| 翻訳 | 公証役場など | 英語・日本語以外の書類は、公証を受けた翻訳が必要な学校もある |
このほか、願書の写真、受験票の印刷、書類のメール提出や海外からの郵送(EMSなど)も必要です。締切は日本時間で決まっていることが多いので、時差にも気をつけてください。
まとめ:帰国生の高校受験は「早めの段取り」がいちばんの対策
帰国生の高校受験は、勉強と同じくらい親の段取りが大切です。最後に、気をつけたいことを振り返ります。
- 出願資格は学校ごとに違うので、最新の要項で確認
- 資格認定の締切は試験よりずっと早い
- 書類は学校や会社に依頼するので、2か月前を目安に動く
- 海外入試は秋に集中。受ける学校は夏までに決める
- 併願校は「受け方」で広く調べる
- 入学手続きの締切と入学金は一覧にし、振り込み忘れに注意
- 英語だけでなく、国語・数学・作文も対策
- 公立の帰国生枠は住所の条件を確認
- 冬の受験期間をどこで過ごすか、在籍校の欠席の扱いも確認
帰国生の高校受験は、その先の大学受験にもつながる大切なルートです。準備の大変さはありますが、早めに動けば落ち着いて本番を迎えられます。

※本記事は2026年11月時点で公表されている2027年度入試の情報をもとにしています。入試制度・日程・出願資格は変わることがあるため、必ず各校の最新の募集要項をご確認ください。
海外から受けられる高校を学校別に知りたい方へ
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